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韓国の徴用工「日本に行きたくて行った」

韓国の徴用工「日本に行きたくて行った」証言

2019.06.03 NEWSポストセブン

崔碩栄(チェ・ソギョン)著『韓国「反日フェイク」の病理学』より

https://www.news-postseven.com/archives/20190603_1380721.html/3


韓国で2001年に出版された『私の経験した解放と分断』(趙文紀・著 韓国精神文化研究院、図書出版先人)には、次のようなやり取りが収録されている。


〈(インタビュアー)この話からお願いします、1942年度でしたか? 徴用で行かれたんですよね?


──徴用ではないです。ほとんどの記録が徴用でしょっぴかれたかのように書かれているものが多いですけど、徴用ではなく、徴用という話がなぜ出たかというと、行くときには軍需工場に行ったんです。募集があって行ったんですよ。会社から(募集が)あって、この国の就業紹介所で。ソウルで募集がありました。応募したら合格しました。(倍率は)12対1だったか、ものすごく厳しかったよ。

 実は、私は資格という面で見たら、そこに応募する資格もなかったんですよ。年齢もそうだし、学歴もそうだし、上手く誤魔化して、その募集官という人の前で芝居をして何とか入れてもらったんですが、そこに行って、現地で行った翌年に戦争が激しくなって、軍需工場だから、そこの全従業員を、日本の人だろうが韓国人だろうが、そこはその時、韓国人が何千人もいました。

 みんなが現員徴用(一般募集により配置され働いていた人の身分だけを徴用者に転換する制度)だといって、それで現地で働いている、その状態のまま徴用ということになってしまったんです。徴用でしょっぴかれたのではなく、従業員たちは、日本が定めた法によって、まあ、身分が一日にして徴用者に変わってしまったということです。記録上、それで徴用でしょっぴかれたみたいになっているんだよ〉

 


 

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韓国の少数派言論・・・・・マスコミへの注文

逆風を怖れる言論、そして反日感情
 (チェ・ソギョン著『キムチ愛国主義』2010年 より)
 
先に書いた「天皇」の呼称問題でも分かるように、韓国の言論は、韓国内では「日王」という表現を使い、英語、中国語、日本語の時にはEmperorあるいは天皇という表現を使う。 言論が韓国内の批判を恐れるためだ。
1980年代までは「天皇ではなく日王と呼ぼう」というのは個人の意見に過ぎなかった。社会的共感も少なく、天皇という呼称が批判を受けることもなかった。だが今は、政治家や言論が仮にも間違って「天皇」という言葉を口にすることは非常に困惑することになる。
 
 両国間に歴史問題や外交問題で衝突がある時に韓国社会の反日感情が高まることは理解できるが、言論は一貫性のある「基準」を持たなければならない。大衆の好みにだけ合わせて心地よいことを言ってはいけないからだ。さらにはファン・ウソク教授の事件のように大きな声を出す「多数」が間違っている場合もあるのだから言論は「苦言」をためらってはいけないのだが、果たして大衆に苦言を呈した言論はどれくらいあったのか疑問だ。
 
 いつからなのか、韓国の言論は国民の反発を恐れている。そうすると、韓国の歴史、伝統、国民的偶像の批判にはうっかり口を開くことができない。 2006521日のロサンゼルス・タイムズが「韓国ではキムチ愛国主義のためにキムチが健康を害するという事実を言うことがダブー視されている」と報道したのも、韓国内の雰囲気をよく伝えていると言える。忠北大学の研究チームが「キムチと味噌を過剰摂取すれば胃ガン発生率が50パーセント以上増加する」(注1)と発表したが、韓国言論はこの事実をほとんど扱わなかった。
 
(注1) 「韓国でキムチ批判はタブー、ロサンゼルス・タイムス ちくりと」京郷新聞2006522
 
 韓国が世界に最も自慢する食べ物の代表格である「キムチ」の批判は、韓国の伝統を否定することになって「韓国卑下」と認識されるためだ。この事例は言論よりは「学界」のタブーだと言えるだろうが、言論が直接報道しないで「米国言論」の口を借りて伝えたという点も、この問題がやはり気まずいテーマであることを示す大きな課題だ。問題が生じたなら非難の矢は「米国言論」に向けられ、韓国言論は回避することができるためだ。(これは日本の言論もしばしば使う方法であり、日本国内で言論のタブーと見なされるテーマに対しては、わざわざ外信に情報を流してから外信を再引用したりする。)
 
 韓国が自慢する伝統、偉人を批判するのが「タブー」ならば、日本をほめたり日本と比較して韓国社会を批判するのは「命を投げ出す行為」と言っても言い過ぎではない。韓国で英雄として歓迎されたプロレスラーキム・イルが、「私は日本の人々は素晴らしいと思う。いろいろ学ぶ点が多い。しかし、韓国でそういう話をすることはできない。韓国人が韓国のことを悪く言うのか、あいつは親日派だ、というような声を聞く。」という話をした心情はいかばかりか。(注2)
 
 (注2) 小針進『韓日交流スクランプル』(大修館書店)
 
もしキム・イルが生前にこうした話を公にしたならばどうなっただろうか?彼の予想通りに「親日派」という声を浴びせられ、一瞬で英雄から売国奴になったり、一時の韓国の英雄を今さら突き落すこともできず、言論の沈黙によって最初から報道されなかったかも知れない。キム・イルは「一個人」なのでそんな話はできなかったかも知れないが、少なくとも「言論」であるならば、国民の反発や非難を覚悟してでも客観的な記事と事実を報道しなければならないのではないか?
 
「怒り」を煽る報道姿勢
 
  反日感情を引き起こすのに最も効果的な方法は、「怒り」を注入することだ。 つまり、韓国人が怒りそうな部分を刺激する。いくつか例を挙げてみよう。
まず、韓国の危機や漢国人の失敗を見て日本が快哉を呼ぶという内容(IMF危機の時に日本が支援要請を断ったという記事や、キム・ヨナが失敗した時に日本ネチズンの中に「転ぶことを望む者がいる」という内容の記事を書くこと)。
二番目に、嫉妬心を誘発する記事(米国やヨーロッパには日本マニアがいるが、韓国に関してはよく知らないと愚痴をいう読者投稿を掲載)。
三番目に、韓国と韓国人を侮蔑したという内 容(ノ・ムヒョン前大統領を「ノ氏」と表現したと激怒する反応)。
 
刺激的な内容は確かに読者、視聴者の目を引くが、そのような素材にだけ頼るのは社会に良くない影響を及ぼすことになる。したがって韓国言論が不明確な報道や恣意的解釈で「日本たたき」に焦点を合わせているという点は非常に残念な部分だ。日本を絶対悪のように描きながらもテレビ放送局が毎年日本の番組の盗作疑惑を指摘されるという現実に違和感を感じるのは、敏感過ぎるためなのだろうか? 誤りを批判するのは言論の義務であり使命だと言えるが、国民感情を「怒り」に導く姿勢はやめなければならないだろう。
 
 
 
 
 
<コメント>
あおコ~ナ~、キム~イル~こと~おおき~きんたろお~(大歓声)
 
さて、韓国のマスコミは、この『キムチ愛国主義』という本のことは知りもしないか、知っていても「何言ってやがる」という程度にしか思っていないんでしょうねえ。この本が出てから3年ぐらいたつのに、この3年間で韓国の日本報道の質が向上したという印象は全くない。
 
「誤りを批判するのは言論の義務であり使命だと言えるが、国民感情を「怒り」に導く姿勢はやめなければならないだろう。」というのは全くそのとおりで、ぜひそうなるよう願いたいものですが、それ以前に、韓国のマスコミの日本関係報道には、竹島問題を初めとして「誤り」が多過ぎる、ということも大きな問題でしょう。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

韓国の少数派言論・・・・・とは言え

 
 チェ・ソギョンという人の文章をいくつか見て来たわけですが、なかなかいいですねえ。韓国のマスコミのいい加減さは確かに日韓相互理解の支障になっていますから、その問題点を具体的に指摘するこの人の主張は非常に意義のあるものだと思います。
 
 私は「韓国の少数派言論」という見出しをつけて紹介してきたのですが、まあこの人の主張は今の韓国で多数派ではあり得ないでしょうが、しかしながら、この人のブログは年間訪問者数600万人を達成したこともあるそうなので、韓国内にもこういう主張への需要はやはりあるわけです。「独島問題は国際司法裁判所で解決するのが良い」という人たちが11%はいる、という結果もそういうことを示しているのだと思います。
 
 6,000,000÷365=16,438/日
 
 ただし、この人の主張を理解ないし賛同する人たちがある程度いるとしても、そういう人たちの声がマスコミの表に現れることはないわけで、マスコミは反日言論一色ですから、勢い、日本側も韓国マスコミの反日論調に反応する形になってしまいますね。しかし、実は、こういう、日本の立場を理解してくれる可能性のある人たちのことを考えながらものを言っていくことがけっこう重要ではないかという気がします。特に政治家ならば、ですね。
 
 
 

韓国の少数派言論 (13) 絶対に非難されない旭日旗

韓国言論が絶対に非難しない「旭日旗」
「旭日旗」は皇軍の軍旗としてだけ使われたのではない
 
チェ・ソギョン韓日比較文化批評家
2012-08-20
 
韓国のオリンピック・サッカー代表チームの選手が、韓日戦の勝利後、「独島は我々の土地」と書かれた紙を持ってグラウンドを走って回った。すると国際オリンピック委員会(IOC)は政治的行為を禁止したオリンピック規定に違反するという理由で銅メダル授与を留保して調査に着手、韓国社会に大きな波紋が起きた。
 
この事件に対して、韓国側は、初めは「間違ったことだが、故意ではなかった」として善処を訴える雰囲気だったが、すぐに「日本に対してはなぜ何も言わないのか?」という飛んでもない方向に流れた。日本の体操チームのユニフォームが「旭日旗」を連想させる模様なのに、侵略戦争の象徴である旭日旗はなぜ問題にしないのかというのだった。するとたちまち韓国社会は旭日旗に糾弾一色の反応を見せ、IOCの非公正性に批判が始まった。
 
韓国社会の絶対タブー「旭日旗」
 

 旭日旗に使われる模様は、本来、中世の日本の武家で使われた紋章、すなわち「家紋」に由来する。
 
 
日本の武家で使われていた旭日紋様
 
 浮び上がる太陽を象徴することで多様な形態のバージョンが存在する。 これが変形されて1870年陸軍で正式採用されたし、以後海軍でも形態が変形された旭日が使われた。 そして、日清戦争(1894)と露日戦争(1904)を経るうちに旭日は「軍旗」というイメージが固まった。 韓国ではこれを太平洋戦争とだけ連結し、ひいては日本の朝鮮支配を連想したりするが、実際にははるかに以前から使われた旗であるだけでなく、今でもスポーツ応援や成人式などに使われる旗でもある。
 
韓国ではドイツのナチを象徴するハーケンクロイツの使用が禁止されたことを取り上げて論じて、旭日も禁止させなければならないと主張する。 しかし、ハーケンクロイツはあくまでも第三帝国ナチスドイツの正式国旗であったために禁止されたことを考えてみる必要がある。
 
あえて旭日と似た例を探すならば、戦争映画を通じて韓国人も知らないではない黒十字(Schwarzes Kreuz)があるだろう。 黒十字は第二次世界大戦当時にドイツ軍が使った旗だが、禁止されることはなかった。黒十字はナチが出現する遥か前から中世騎士団やプロイセン軍の象徴として使われた旗であるためだ。 ナチも使ったが、それでも数百年の間使った紋章を戦争の象徴と烙印して廃棄することはできなかったのだ。それで、現在もドイツ軍の象徴として依然として使われていて、そのことが批判を受けはしない。
 

                ドイツ軍が使った黒十字
 
  だが、旭日というものは韓国で非常に敏感な素材の一つだ。 歌手が旭日を連想させる衣装を着て舞台に上がるだけでもポータルニュースのメイン画面の記事に載り、ネチズンの集団的な糾弾が始まる。ネチズンは歌手を「親日派」あるいは「思慮のない人」と罵倒し、歌手や所属会社では「軽率だった」として謝罪文を上げる。 韓国では絶対に着ても、まねをしてもいけないタブー視された物なのだ。
 
韓国の言論もまた、そのような反応を当然視してネチズンらと共に「旭日狩り」に参加してきた。 ネチズンらの感情的な反応を静めようと努力するどころか、繰り返し刺激的なニュースを送り出し、ネチズンらと共に、似たような形が使われたデザインが発見されただけでも問題視した。
 
韓国が賞賛する「日本の良心」 朝日新聞
 
  だが、韓国言論が絶対に批判しない旭日がある。 日本の朝日新聞の社旗だ。


    日本の左派傾向の新聞、朝日の会社社旗

 毎日、読売と共に日本の三大新聞に選ばれる朝日は、日本の代表的な左派指向の新聞だ。 日本の侵略戦争や過去の歴史に対しても非常に批判的で、韓国や中国に対しては友好的な立場を取るので日本の右派陣営から「売国新聞」という非難を受けることもある。
 
その朝日新聞の旗を見れば、正に旭日旗をモチーフとしていることを誰でも知ることができる。靖国神社参拝を批判して、慰安婦問題でも韓国の肩を持つ朝日が軍国主義の象徴である旭日旗を会社の旗として使う?どこか矛盾した光景だ。
 
しかし、このような朝日新聞の旭日旗を批判する韓国の報道機関はただ一つもない。カエルが登場するアニメに旭日旗に似た模様が出て来ただけで途方もない非難を浴びせながら、日本の代表的新聞であり誰が見てもすぐに旭日旗ということが分かる社旗に対しては何も言わないでいるのだ。なぜだろうか?
 
韓国の言論は、今まで朝日新聞を「日本の良心勢力」と評価してきた。朝日新聞が韓国側に有利な記事を書くたびにそれを引用することもした。2005年、朝日新聞がコラムで「日本は思い切って独島を韓国に譲渡して、韓国は独島を友情の島と命名すればどうか」と主張した時も、韓国は称賛と歓迎一色の雰囲気だった。朝日新聞は日本国内の「同志」とも言える存在だったのだ。それで、韓国は朝日を「軍国主義を象徴する旗を使う」と非難することができないのだ。
 
これまで反省、戦争美化反対を叫んできた朝日vs 韓国が侵略戦争を象徴すると主張する旭日旗を会社旗として使う朝日、果たしてどちらが本当の朝日新聞の姿だろうか? 朝日新聞は二つの顔を持つ言論なのか?もしかしたら、旭日旗は韓国が日本を批判するために新しく登場させた「象徴」に過ぎないのではないか
 
実際、旭日旗論争が大きく起きたのは、サッカー選手キ・ソンヨンの「猿まね事件」であったり今回の「独島セレモニー事件」など韓国のスポーツ選手たちが浅はかな行動でピンチに陥った時の話題転換用として言論が持ち出した面が少なくない。韓国が有利だったり勝利した時には旭日旗問題は話題にさえならないからだ。
 
もし、旭日旗が本当に軍国主義と侵略戦争を象徴するものならば、韓国言論は朝日新聞に抗議して偽善的な姿に謝罪でも要求して、朝日新聞を日本の「右翼新聞」の隊列に上げなければならないだろう。だが、果たしてどの韓国言論がそのようにすることができるだろうか?
 
 

韓国の少数派言論 (12) 朝鮮人強制連行の記録

反日のためなら従北もかまわない韓国
『朝鮮人強制連行の記録』 信ずることができるのか
 
チェ・ソギョン 韓日比較文化批評家
メディアウォッチ 2012-08-07
 
最近、統合進歩党の事態で政局が騒々しい。一つの政党の中でも派閥間の対立や分裂はいつもあったが、今回の緊張はなかなか簡単に緩まないように見られる。統合進歩党はこれまで汎左派勢力の支持を受けてきた政党だったが、今は左派勢力内部でも従北勢力に分類される統合進歩党党権派に対する視線は冷たいだけだ。左派言論、知識人たちは党権派を非難して辞職を要求してきたし、党権派はこれを拒否することによって内紛が続いている。
 
もちろん今回の事件でなくとも、韓国の右派勢力はこれまで常に従北勢力に批判を吐き出してきたが、実際、左派勢力であっても、民主主義と自由、人権を重要視する勢力ならばそれはやはり北韓に拒否感を持つのが当然だ。だが、韓国社会は、例え従北といっても、反日という魔法の呪文の前ではそれを受け入れて、また賛同してきた過去がある。ただきちんと知らされなかっただけだ。その代表的な例が正に『朝鮮人強制連行の記録』という本なのだ。
 
反日感情を煽動して韓日修交を妨害しようとする意図の本
 
在日同胞研究家パク・キョンシク(朴慶植)によって1965年に日本で初めて発刊された『朝鮮人強制連行の記録』(原題『朝鮮人強制連行の記』)は、韓日関係史と日帝強制占領期間の研究にあって一種のバイブルというほど広く知られた本だ。載っている諸資料とふんだんに見ることができる残酷な写真を見れば、例え解放から60余年も過ぎた今日の読者たちでも、日本がどれほど残忍で非人間的であったか身震いしなければならない。そして弱い民族の悲しみを今一度繰り返して戦争犯罪者というイメージを通じて日本を眺めることになる。
 
1965年に出版されたこの本が起こした反響は非常に大きかった。韓国で出てきた日帝の強制連行関連の書籍、論文の中でこの本のデータと資料を引用しないものは殆どないと言っても過言ではなく、そのように誕生した書籍、論文は後輩研究者や作家の引用と再引用によって再び増殖、拡大していった。
 
しかし、果たしてこの本を検証しようとした努力と試みはどれくらいあったのだろうか?まず、この本のアイデンティティを調べてみよう。 この本の著者パク・キョンシクは在日同胞朝鮮総連出身で、朝鮮学校と朝鮮大学校で歴史を教えた人物だ。 朝総連系の学校が北韓の歴史観、主張をそのまま踏襲しているという点を勘案すれば、そこで指導を担当した彼がどんな指向を有しているのか察するのは難しくない。
 
この本の問題は大きく二つだ。最初に、データの出処が不明で推測によって満たされた部分が多く、歪曲があちこちでなされている点。二番目は、2008年韓国語版に翻訳されたとき、その意図が徹底的に削除、隠蔽されたという点だ。
 
結論から言えば、この本は日本批判のために書かれた本ではなく、韓日修交の阻止と反米、そして朴正熙批判のために書かれた本だ。単にその素材として反日を借用しただけだ。その点は、著者本人も本の中で明確に明らかにしている。例えば、韓国語版では削除された次のような内容を見れば、その真の意図がより明確に現れる。
 
「米帝国主義の傀儡である朴正熙一党は、前代未聞の暴圧と略奪によって人民大衆を飢餓と貧困の死の底辺に追い詰め、今日、わずかな金を物乞いしながら日本帝国主義者などに事実上南朝鮮を全て譲り渡そうとする売国的、反民族的行為を公然と行っている。」
 
だが、韓国語版で翻訳されるときにこの内容は削除されて出版され、正しい検証抜きで北韓の立場をそのまま伝えるこの本に、韓国社会は熱狂した。日本を批判しさえすれば北韓の立場でも偽りでも韓国社会は歓迎してきたためだ(実際、現在でも従北勢力は日本批判、日本打倒の盾の後ろに隠れることが多い)


反日が作り出す都市伝説
 
もちろん、この本に誤りや誇張、歪曲があるとしても、日本の戦争犯罪まで全部なくなるものではない。だが、韓国社会が反日という呪術の前では従北に対する検証までも怠ったという点、そしてそれによって数多くの反日都市伝説が韓国社会に広がったという点は、明らかに認めなければならない事実だ。
 
統合進歩党の事態で従北に対する批判が左派勢力の中からも出て来た今、従北勢力が反米と反大韓民国のためにまき散らした歪曲された反日感情を一度くらい取り除く作業も必要では無いだろうか?
 
 

韓国の少数派言論 (11) 見出しで反日の怒りを誘う新聞

刺激的な題目で憤怒を誘う
(チェ・ソギョン著『キムチ愛国主義』2010年 より)
 
インターネットが韓国社会に及ぼす影響は相当なものだ。デマの出処になったり、想像を超える速さで刺激的なイシューを拡散したりする。インターネットで最大の影響力を持つのが、まさにポータルサイトだ。ポータルサイトのメイン画面に上がるニュースこそ、インターネット韓国の世論を左右する重要なポイントになる。メイン画面に露出したニュースは非常に多くの人たちが読むことになる。紙新聞の購読率がますます下がっている今日、「メイン画面露出」の先行獲得こそ新しい意味の「特ダネ」と言うこともできる。
 
  20091012日、朝鮮日報の記事が韓国最大のポータルサイト・ネイバーに上がった。見出しは「日、IMF直前に韓国のSOS拒絶」。不景気と失業、解雇、破産などで大変で苦しかった1997年の危機状況で日本が韓国のSOSを断った? それなら韓国人として当然怒りが突き上がるしかない。記事の全文を早く読みたくなる見出しだ。
 
しかし、メイン画面をクリックして入って行った記事には、驚くべきことに、全然違う見出しが登場する。「韓・中・日FTA三国志」。「3国が自由貿易協定を推進中」で、「韓国は損益をよく計算して賢明に対処しなければならない」と注文するのが記事の主な内容だ。
 
 
 (前略) 李明博大統領と温家宝中国首相、鳩山由紀夫日本総理が、去る10日、北京で会談して韓・中・日FTA(自由貿易協定)締結の必要性に共感したが、「3FTA」の道は非常に遠くて険しい。対米関係と国内事情など利害関係のために「隣りの国」の哀願や好意を拒絶した各国のつらい経験が、この険難を物語っている。例を見てみよう。
 
外国為替危機が発生した去る199711月、経済の司令塔の任についた林チャンヨル経済副総理は、就任の直後に日本に特使を派遣した。ドルの保有の底が見えて不渡りの危機に処した状態で、外為保有額が多い日本の支援を受けるためだった。しかし、韓国と「パートナー関係」であった日本は、林副総理の要請を冷ややかに断った代わりに、アメリカが主導するlMF(国際通貨基金) 救済金融プログラムに入って来るよう要求した。日本は韓国を支援して韓日同盟を堅固にするよりは、lMFのプログラムを主導するアメリカを支援して日米同盟を強固にする方を選んだのだ。日本から突き放された林副総理はすぐにlMFに「降伏文書」を出した。
 
20074月には、韓米FTA 交渉が妥結するや中国が韓国に手を差し出した。温家宝首相は「早いうちにFTAを締結しよう」と「ラブコール」を送った。しかし、韓国は、携帯電話、家電製品など工業製品の優位の中でも、中国産の製品が押し寄せれば被害を受けかねない農業と中小企業の反発を恐れて中国のラブコールを断った。
 
韓・中・日FTAは、このように互いの利害得失が非常に異なるために長い間空転して来た。 実は、今回北京で論議された韓・中・日FTAは時間と場所が変わっただけ内容の面ではあまり新しいものはない。3 FTAは、200211月、三国首脳会議で中国の朱鎔基前総理が提案して初めて公論化されたが、以後の進捗はほとんどなかった。得失計算表が非常に異なったからだ。韓・中・日FTAは、50余年をかけた EU(ヨーロッパ連合)の経済統合ほどはかからないにしても数年あるいは数十年かかるだろうという悲観論が出るのもこのためだ。その上、北東アジア 3国の間には過去史清算問題、領土紛争などの政治的障壁が残っているではないか。(後略)
(「朝鮮ドットコム」20091012日付け)
 
 
記事の中では、韓国が中国の協力要請を拒絶した事例も併せて提示されている。それならこういう見出しはどうしたら出て来るのだろうか?
読者が記事を読むに至る過程を考えて見よう。もし本来のとおりに「韓・中・日FTA三国志」と言う題目をメイン画面に出しておいたとしたら、この記事を読む人はかなり少ないだろう。特別に経済問題に関心が無かったりFTAと言う単語を知らない人にとっては、別に面白くなさそうだからだ。しかし、危機的状況において日本が韓国の要請を冷たく断ったという「日、IMF直前に韓国のSOS拒絶」という題目は、多くの人の関心を誘発することになる。
 
支援は強制ではないから、支援しなかったと恨めしく思うことはできるが非難することはできない。IMF事態の当時、金泳三前大統領が「IMF危機のときに橋本日本総理が韓国を助けてくれて感謝している。」と言った発言や、先進13ヶ国の支援の形で日本の支援が行われたという別の記事を見れば、日本が「冷ややかに断った」と言うのは感情的で主観的な判断ではなかっただろうか。何よりもこういう形の見出しが持つ最大の問題は、読者にとって賢明な三国外交の必要性よりは、日本の小面憎い「態度」だけを記憶させることになるという点にある。記事の内容にも接しない前に怒りの記憶から思い起こさせるようにするからだ。
 
今年、韓国支援規模247億ドル
国際機構-先進13ヶ国 今月中に80億ドル提供
 国際通貨基金(I MF)と世界銀行(IBRD)など国際金融機構と米国、日本など先進13ヶ国が今年我が国に支援する資金の規模が247億ドルに確定した。
財政経済院が7日経済次官会議に提出した資料によれば、今年、国際機構と13の先進国の支援金額は、△IMF 80億ドル、△IBRD 70億ドル、△アジア開発銀行(ADB) 17億ドル、△13先進国80億ドルなど合わせて247億ドルと集計された。特に、日本(30億ドル)、米国(17億ドル)など先進13ヶ国が支援することにした80億ドルは今月中に提供される予定だ。財政経済院は、政府が米国のJPモーガンなどの民間銀行と進めている新規借款導入交渉がまとまれば、年内に入って来る外貨資金の規模は300億ドルを超えると展望している。 
また、財政経済院はこの日の報告で、失業対策の一環として失業者の再就職を助けるために上半期中に職業安定法施行令を改正して民間職業紹介所を許可制から届出制に変更する予定だと明らかにした。<ペク・ウジン記者>
(日本はIMFと世界銀行を経由しない形でも韓国を支援した。「東亜日報」199818日)
 
 

韓国の少数派言論(10) 親日カフェ閉鎖問題

親日カフェー閉鎖に関する一考察
「表現の自由」のために声を高めた者たちはどこに行ったのか
 
チェ・ソギョン 韓日比較文化批評家
メディアウォッチ 2013-01-17
 
インターネット上で日本を称賛して韓国を侮蔑したといういわゆる「親日カフェ」の運営者が13歳の中学生だと分かって、韓国の社会に衝撃を与えている。これに対し、放送通信委員会は親日カフェに対する閉鎖、接続遮断などの強硬策で対抗している。
 
話題になった13歳の少年は、太極旗の写真を載せる一方で、その他の掲示物に「独立活動家は朝鮮人の解放に何の役割もすることができなかった」、「光復(解放)で天皇陛下が恥辱を受けたので、私たちは朝鮮に復讐しなければならない」など韓国人の公憤を引き起こす内容が多数含まれていたという。
 
大統領を「ネズミ野郎」と罵っても制裁は受けないが、親日カフェは閉鎖?
 
筆者はこの大きな課題に一つの疑問を提示しようと思う。親日カフェ閉鎖という強圧的措置は果たして妥当なのか、ということについてだ。
日本は現在の外交的に見る時、私たちの「友好国」だ。ところが、友好国を称賛することがなぜ法的制裁を受けなければならないのか?中国や米国を称賛しても同じような処分を受けるだろうか? もし韓国に「モンゴル称賛カフェ」ができても韓国政府は閉鎖措置を取るだろうか? ジンギスカンを称賛して無気力だった高麗政権を批判し、公女を進上した高麗王たちを「高麗の娘たちを売った奴ら」と非難すれば、放送通信委員会が接続遮断措置を下すだろうか?  多分そうではないだろう。
 
もちろん、「韓国侮蔑」が遮断措置の理由だと説明する人もいるだろう。しかし、インターネットのポータルサイトだけ見ても、自国の大統領を「ネズミ野郎」とののしってもほとんど何の制裁も受けないのが韓国だ。 自国の政策を「バカなこと」、「いらぬこと」と言っても、政府と与党、歴代大統領を親日派、独裁政権とののしっても咎める人は誰もいない。
 
それなのに、親日カフェはなぜ制裁を受けなければならないのだろうか?国旗を燃やしたのが問題ならば国旗を燃やしたことについてだけ罪を問えば良い。 カフェ自体を強制閉鎖、接続制限する必要があるだろうか? これこそ横暴であり独裁ではないのか?
 
国家保安法廃止論者の沈黙
 
過去に「国家保安法廃止」を主張した人々は、「表現の自由」を前面に出して政府の行き過ぎた干渉と検閲、法的制裁に強力に反対したことがある。しかし、その保安法廃止論者さえ親日カフェの閉鎖に対しては何の話もない。彼らが真に「表現の自由」を前に出す人々ならば、憂慮の声、論評の一つくらい出さなければならないのではないか?
 
北韓は現在の韓国の「敵国」だ。銃口で狙っている戦争相手国だが、休戦状態にあるためにそういうふうに感じられずにいるだけだ。 休戦状態における敵国と敵国の指導者に対する称賛、支持は明らかに問題になることがある。それで依然として国家保安法廃止論は少数派にとどまっていて、右派政権でも左派政権でもこれを破棄できないのだ。
 
南北が対立しているという特殊性のために北韓に対する称賛と支持は問題になるが、日本はそれとは違って「歴史的感情」が葛藤の主要原因だ。だが「過去」という要素を頭の中から排除して、「現在」という時点だけを置いて考えてみよう。そうすれば、ただ大小の感情的衝突が収まらない日本より、白昼堂々と警告も無しで砲撃をして民間人を殺す北韓側が韓国にとってはるかに危険な対象であることは明らかな事実だ。それなら、どちら側に対する「表現の自由」がより深刻な問題か?
 
本当に「表現の自由」のためか?
 
韓国という国家では、「表現の自由」は大統領を罵倒すること、歴代政権をののしることに対しては許されるが、日本の称賛と韓国の卑下をめぐっては許されない。「表現の自由」を訴えて国家保安法廃止を叫んだ彼ら、さらに露骨に北韓称賛と韓国卑下を日常的に行った人々も、「親日カフェ閉鎖は非民主的横暴であり強圧的措置だ」という話は決してしない。
 
なぜそうなのか?ともすれば自分たちがかえって魔女狩りされるかも知れないということをよく知っているためだ。 換言すれば、ものを言いやすい歴代政権、現政権に対しては非難を日常的に行なって「表現の自由」を要求する闘士になるが、韓国社会において巨大な怪物になってしまった「民族主義」と「国家主義」の前では尻尾を下ろすというわけだ。そうであれば、彼らが主張してきたのは「表現の自由」ではなく、単に国家保安法廃止という政争的イシューではないのか?
 
「表現の自由」のために国家保安法の廃止を叫んだ闘士たちよ、あなたたちの目標が北韓が好む国家保安法廃止でなく民主主義の理想である「表現の自由」だったなら、堂々と親日カフェ閉鎖反対にも力を加えることを望む。それが無理ならば、「表現の自由獲得」という退屈な仮面はもうそろそろ脱いでしまっても良くはないか?
 
 
 

韓国の少数派言論(9)日韓軍事情報協定

韓日軍事情報協定と不親切な言論
第二の韓日協定反対デモを引き出すのか
 
チェ・ソクヨン 韓日比較文化批評家
メディアウオッチ 2012-08-07
 
最近、韓国の言論で集中的に報道された韓日軍事情報協定に関して、ほとんどの言論が伝える内容は大同小異だ。韓国と日本が軍事情報を共有する軍事協定を締結することになった、それによって軍事情報の漏出が憂慮される、しかしそのような重要な協定を政府が秘密裏に推進したというのだ。
 
 同時多発的に言論が同じような内容の記事を流せば、大衆は当然混乱を感じて心配な眼で状況を見るほかはない。だが、このような一連の記事を見て疑問が起きないわけにはいかなかった。韓日軍事情報協定の内容は果たしてどういうものか、ということだ。
 
具体的内容と背景の伝達には無頓着な言論
 
言論が「韓日軍事情報協定」と表現した今回の協定の正確な名称は、国防部の発表によれば「軍事情報包括保護協定(GSOMIA)」だ。しかし多くの言論はこれを短縮して「韓日軍事情報協定」と表現し、「韓日軍事協定」と表現したり、さらには「韓日協定」と題名を選んだ言論もあった。だが、敏感な事案であるほど正確な表現で伝達しなければならない。僅かな差でも、それを見聞きする読者や視聴者に及ぼす影響はとても違うためだ。
 
また、言論報道を見れば、「韓日軍事情報協定をこっそりと処理した」という内容は多いが、その協定はどんな性格と内容なのかを伝達する言論は殆どなかった。そうなれば、どういう内容なのかも知らずに非難して怒る人々が出るのも無理ではない。軍事情報協定は、私たちに不利な内容であることもあり有利な内容であることもある。それなのに、その内容と意味、長所・短所を確かめる前に無条件で指弾するのは、あまりに性急な行動ではないか?
 
一方、言論は異様なほどに韓日軍事情報協定の内容と意味をきちんと伝達しないのに、それが1級情報は除いたもので、韓国は既に24の国家と同じ協定を締結していて、中国とも類似の内容の「相互軍需支援協定」を推進しているという点については、あたかも約束でもしたように沈黙している。国民が内容を見て判断する機会さえまともに与えずにおいて、国民の怒りを自分たちが立たせておいたゴールポストに向かってドリブルしているわけだ。このように不親切な言論がどこにあるのか?
 
「軍事情報包括保護協定(GSOMIA)」締結で不利になるのは北韓だけ
 
ここで必ず考えて見なければならないのは、韓国が日本と軍事情報協定を結ぶことになれば誰が一番損害を受けるか、という点だ。誰に利益になって誰に不利になるかを調べることが事件の本質に接近する最も効果的な方法であるためだ。 損害を蒙る者は、当然最も反対することになっている。
 
では、果たして、日本との軍事情報協定で最も苦境に立たされることになるのは誰だろうか?周辺国を見れば、今回の協定締結は米国も歓迎の意思を表明したので、ひとまず米国ではない。また、ロシアとは3年前の2009年に既に軍事情報保護協定を締結したことがあり、中国と軍需支援協定を推進するという国防部発表を見れば中国でもない。結局、残るのは北韓だけだ。
 
北韓は、1965年韓日協定の時も、韓国が日本に軍事的に占領されて経済的に従属化されるとして韓日協定締結に命がけで反対したことがある。だが、50年が過ぎた今、韓国の状況はどうか? 占領どころか多くの分野で日本に追いついて、威嚇する存在にまで成長したのが韓国だ。 北韓の言うとおり日本と国交正常化をしなかったとすれば果たしてどうなったか、現在の北韓を見ればよく知ることができるではないか?
 
軍事情報協定が嫌いなのか、日本が嫌いなのか
 
今回の騒動でまた注意しなければならないのは「煽動」だ。 国防部が公式に「一部で提起されている自衛隊軍隊派遣問題は、現在の議論中である協定と全く関連がない。」と強調したのに、一部の言論では、「韓半島有事の時に日本軍の韓半島派兵を呼び起こすという憂慮もある。」(民衆の声)、「MB、日本自衛隊の韓半島進出の道を開くのか?(プレシアン)のように、あたかも韓国が日本に占領でもされるように誇張した表現を使っている。
 
ここには有名人、有名団体も加勢した。ミネルバのパク・デソン、BBKのキム・キョンジュン、入試問題事件のキム・ミョンホなどの弁護を引き受けたパク・チャンジョン弁護士は、「第二の乙巳保護条約」と刺激的な表現で怒りを表わした。金正日の死亡の時、「金正日国防委員長の逝去により大きな悲嘆に暮れている北の同胞を考えると哀悼の心を禁じ得ません。」という切ない弔文を北韓に送った挺身隊対策協は、「韓日軍事情報交流協定を直ちに撤回せよ」として反対声明を出すこともした。
 
彼らは何故、米国やカナダ、英国、オーストラリア、ロシアなど24ヶ国と同じ協定を締結する時はじっとしていて日本との締結にだけ反対するのだろうか? ロシア、中国、米国、英国、オーストラリア、カナダは全て韓国に軍隊を進駐させたことがある国々なのに。
 
「誰と共有するのか」よりも「どんな情報なのか」が重要
 
現在の韓国の船舶のうち約70%は日本の衛星と装備から気象情報を受けて使っている。自国の船舶のための情報は自国のシステムによって提供、利用することが最も望ましいが、場合によって韓国側の情報が不正確だったり信頼度が低ければ、日本の情報に依存することも有り得ることだ。それがそんなに自尊心が傷つけられて、危険で、後ろ指を差されることなのか?そのように考える人がいるならば、それは明らかに時代錯誤的な発想だ。
 
反対に、私たちがより正確な情報を持っている時、情報の共有が私たちの安全保障の脅威にならず、周辺国との友好を増進させることができるならば、喜んで提供することも有り得ることだ。その情報がどういうものでどんな方法で利用されるのか、確かめてみた後で反対して批判しても遅くない。
 
内容を調べることもせず歴史と自尊心に突き動かされて、無条件に情報交流を拒否し遮断して反対することがどんな結果を招くかは、世界で最も孤立した国家である北韓を見て教訓を得ることだ。
 
 

韓国の少数派言論(8) 東海 VS 日本海

「東海 vs 日本海」論争の弊害
「黄海」を「西海」に変えようという運動を起こしたなら?
 
チェ・ソギョン 韓日比較文化批評家
メディアウォッチ 2012-08-07
 
去る72日、米国ホワイトハウスはウェブサイトを通じて、これまで韓日両国ネチズンがインターネット上の署名運動を通じて米政府の支持を訴えて来た「東海vs 日本海」問題に対して公式の立場を発表した。その内容は韓国の立場では残念なことだった。
 
カート・キャンベル国務次官補の名前で発表された米国の立場によれば、「韓国と日本の間にある水域に関し、米国は永く<日本海>と認知していて、しかし米国が韓国に対して名称変更を要求はしない。米国が<日本海>とする名称は国家主権とは関連がない。」と規定した。すなわち、米国はかなり以前から「日本海」という名称を使ってきたが、そこには何の外交・政治的意味も無く、韓国の呼称はそのまま尊重するということだ。
 
これに対して、韓国社会は「米国が日本の肩を持った」として怒り、ある韓国の言論は、「東海10万対日本海2万……しかし2万に手をあげた米国」として、米国の判断が一方的で誠意がないと批判したりもした。
 
意味のない消耗的論争は止めるべき
 
誰かが筆者に、韓国と日本の間にある海の名前は何かと尋ねるならば、筆者は当然「東海」と答えるだろう。だが、英語で尋ねられるならば「Sea of Japan」だろうし、日本語で尋ねられるならば「日本海」と答えるだろう。なぜなら、「東海」という言葉は世界でただ韓国人だけが使う言葉であるためだ。
 
米国は、今回も、「米国は日本海と言うが、韓国にその名前を変更するように要求はしない。」と明確にした。これは、韓国式の名称を否定したり否認しないという意味だ。これは当然の処置で、もし米国が「日本海」を強要するならば米国の内政干渉であり、韓国の主権を侵害する横暴だ。
 
韓国が米国を「アメリカ」と呼ぼうが「美国」と呼ぼうが、それに卑下や軽蔑の表現がないのならば、米国は韓国の呼称に対して何も言う資格はない。米国が「アメリカと呼んでほしい」と意見を言うことはできるが、その呼称をどのように呼ぶのかは韓国の自由だというわけだ。
 
だが、韓国は今までどのようにしてきたのか?世界を相手に「東海」を強要してきたそして、その強要は唯一「東海」にだけ集中しているのであって、「西海(Yellow Sea)」、「南海(大韓海峡にはKorea Straitという英語の固有名詞があるが、済州道の下はEast Chinaと表記されている)」に対しては言及さえしない。なぜ韓国は「西海」と「南海」に対しては何の主張もしないのか?韓国人自らもその理由を知っているからではないか?
 
変転と詭弁…ごちゃまぜの主張「東海」
 
去る4月にも、米国が公式に「日本海」を使うと発表すると、すぐに韓国の報道機関とネチズンは怒りを表出しながら突然新しい主張を持ち出し始めた。「東海名称、‘韓国海’に変えなければ」(ソウル新聞418)のような主張がそれだ。 米国が「東海」を採択しないので、それなら古地図にもたくさん見える韓国海(korea sea,chosun sea)を正式名称として推進しようというのだ。
 
古地図に「東海」よりも「韓国海」という呼称がより多く登場するというのは事実だ。だが、韓国の人々さえ使わない「韓国海」という呼称を突然世界に訴えるというのはコメディではないか? さらには、韓国は日本の「日本海」の主張に反論するたびに、常に「4ヶ国が取り囲む海の国際標準名称を特定の国家の名前で示すのは不当だ。」(ハンギョレ201188)と主張してきたが、一日で今までの主張を翻して捨てるならば誰が韓国の主張を信用するだろうか?
 
実現不可能なことを隠して来た言論
 
少なくとも、冷徹な判断力を持つ人ならば世界が使っている「日本海」を「東海」に変えるのは不可能に近い無理な主張だということは良く分かっているだろう。それでも、報道機関と政府は、あたかも呼称変更が当然で可能なように国民を誤導してきた。
                                                                
そして、不可能なことに向かって外貨を浪費しながら米国の新聞に広告を掲載し、道路の広告看板に東海関連の広告を出すことを愛国と、そしてそのような行為をする人々を愛国者のように描写してきた。だが、それは本当に「愛国」なのだろうか? 不可能だということを知りながらも金を注ぎ込んで自己満足に陥ることが?
 
2009年、韓国で起きた「間島領有権回復運動」も同じだ。長く中国領土であった間島に対し、韓国の領有権を主張して国際司法裁判所に提訴しよう、というとんでもない主張が出てきた時に韓国言論が見せた態度も「日本海」の状況とあまり違わなかった。
 
不可能だということは分かる事案なのに、言論はあたかも可能であるように、その運動を必ずしなければならないように、国民を扇動して署名運動と募金活動を起こすのに一助となった。ここには左派言論と右派言論の区別は無かった。ナショナリズムというカテゴリーの中で彼らは共感を持っていたためだ。だが、そのような形で国民をごまかし扇動するのは国民を見くびる行動であり、言論の使命を無視した行為だ。
 
「黄海」を「西海」に変えようという運動を行ったならば、果たして署名運動や募金活動は起きるだろうか?絶対に起きないだろう。 韓国社会自らもそれが無理なことだということを認知しているためだ。 だが、いつものように、「日本」が関連することならば冷静さと論理を失ってしまう姿が残念だ。
 
まあ、日本海-韓国海の併記運動ならばそれなりに現実性があって最も可能性がある運動と言えるだろうが、毎回同じ結果が出るたびに悔しさを爆発させて、「東海」と表記しない他国に対して怒って、底の抜けた瓶に水を注ぐように外貨を米国新聞に捧げる愚かな行動はもう止めるべき時期になったのではないか?
 
 

韓国の少数派言論(7)韓国の慰安婦

韓国政府が運用した慰安婦はいない?
 (チェ・ソクヨン著『キムチ愛国主義』2010年 より)
 
第二次大戦の時、日本軍のために動員された従軍慰安婦。韓国社会でその問題に言及しようとすれば、用心の上にも用心が必要だ。既に知られた事実に疑問を提起(ソウル大学イ・ヨンフン教授「慰安婦は数十万人という話には賛成し難い」)したり、被害者が傷つくような行為(女性タレントの慰安婦をモチーフにしたヌード集)を行うことだけでも国民の途方もない反発と怒りを引き起こすからだ。
上記の二人もそれに関連して激しい非難を受け、結局、慰安婦ハルモニたちを訪ねて膝まづいて謝罪することで国民の怒りをようやく鎮めた。
 
韓国人が慰安婦について持つ普遍的な認識はこうだ。
・過去に慰安婦であったハルモニたちは反倫理的な犯罪の被害者だ。
・日帝は人権を無視し、被害者を非人間的に扱った。
・日帝は被害者たちに公式の謝罪と補償をしなければならない。
 
 
兵士たちの性的欲求を解決するという理由で、女性たちに国家レベルで犠牲にすることを強要したとすれば、誰でも非難されて当然で、そして被害者たちのために誠意ある対策を用意して謝罪をしなければならない。韓国社会でこのような主張に反対する者は、たぶんいないだろう。 だが、こういう「責任論」は日本に対してだけ適用される傾向がある。
 
『ニューヨークタイムズ』は、200917日、インターネット版と紙面を通じて、朝鮮戦争の後に韓国に駐留した米軍のために韓国政府が女性慰安婦たちを運用したという内容を報道した。19601980年に韓国政府が性病検診など基地村の女性たちを直接管理し、その女性たちは政府の補償もなくみじめな晩年を送っているという内容だった。また、記事は、韓国は日本に対して慰安婦女性を日本軍の性的なぐさみとして活用した醜い歴史を攻撃しているが、これは(韓国政府が管理した女性たちに対する)また別の虐待として批判した。
問題は、韓国の報道がこの問題に対して徹底的に口を閉ざしたという点だ。一部のインターネット言論では今後大きな波紋が生じると報道したが、大きな報道機関と政府は特別な反応を示さなかったし、これに関する後続報道も探すことができなかった。日本には政府レベルで事実を認めて謝罪しろと要求しながら、朝鮮戦争と戦争の以後に韓国政府が動員した慰安婦に対しては、政府も言論も皆が口を閉じている。 これが果たして均衡の取れた対応であり視点であると言えるのか?
 
 
慰安婦らデモ
米軍外泊禁止に抗議
【安養】10日午後4時ごろ、安養村ソクス洞の米軍第83兵器大隊の正門前で、淪落女性会長郭チョンジャ女史(27)など70余人の慰安婦たちが「大隊長は改心せよ」などの「プラカード」を立てておよそ1時間にわたって「デモ」をしたが、警察の出動で解散させられた。
彼女らは、同部隊の大隊長サムソン中佐が去る12月に赴任、ユ某嬢など3名の慰安婦を交代で自分の宿舎へ入れ、花代も与えず夜を過ごしたが、先月18日、カン某嬢が同寝を拒絶するとこれに対して不満、全将兵の外泊を禁止して外出さえ制限するなどの報復措置を取ったためにやむを得ず「デモ」を行ったのだと話している。
 毎日経済 1970211日)
 
 米軍部隊の近くには「慰安婦」たちが多く、政府の管理下にあった。
それだけではない。 韓国政府が北派遣要員(シルミ島部隊など)を養成する時も「慰安婦」を動員したという証言がある。200249日付『日曜新聞』325号には、北派工作特殊任務同志会の事務総長であるキム・ヨンデ氏のインタビューが載っている。その内容は次のとおりだ。
 
Q シルミド特殊部隊の場合、3年4ヶ月間拘束される中で、近隣ムイドの村の娘を強姦する犯罪を犯すこともあった。雪岳開発団には慰安婦があったという話があるが。
 
A あった。3ヶ月に1回ずつ慰安婦に接することができたが、安全家屋という場所で彼女らと会うことができた。普通、一般は7~9人で形成されていたので、この人数に合わせてやって来たようだ。私が初めて入った新入りの時はなかったが、後でできた。この時、性行為が終われば保安課で、しなければしないでも、調査されたと記憶している。
 
 
明白に国家と軍が慰安婦を動員したという証言といえる。しかし、こういう事実が報道された時、韓国社会は奇妙なほどに静かだった。日本の慰安婦運用が戦争犯罪であり人倫に背く行為だと非難した人々も、変に静かだった。軍事政権に対して苛烈な批判をする人々も、この事件に対してだけは格別の言葉はなかった。事件の加害者が「日本」ではないからだった。結局、「慰安婦」たちが哀れなだけだ。日帝の犠牲者ならば社会各界の支援と配慮がなされるが、韓国軍と米軍を相手にした慰安婦ならば、苦痛と恥辱の「事実」さえ「抹殺」されるためだ。
 
韓国にもこのような過去があったからと言って、日本の蛮行が薄められたり容赦されるのではない。だが、韓国が日本に反省と謝罪を要求するのであれば、韓国政府もまた過去に犯した反倫理的で人権を踏みにじった野蛮な行為に対して認めて補償しなければならないわけだ。言論も同じだ。公正に事実を報道するのに差別を設けてはいけない。
 
 韓国政府によって管理された慰安婦たちこそ、現在、最も苦しい生活をしている。従軍慰安婦はそれなりに国家の補助や社会団体の支援を受けるけれども、米軍と北韓派遣工作員のために韓国政府に動員された慰安婦は、政府と社会から無視されたまま「洋公主」あるいは「娼婦」と後ろ指を指され、病気と貧困の中に苦しんで誰も知らない中で消えていっている。韓国社会が徹底して無視する中で彼女たちが一人、二人ずつ亡くなることになれば、韓国社会は彼らの「存在」自体を忘れ、歴史においても存在さえしなかった人々になってしまうかも知れない。日本に向けた批判は永遠に続くが。
 
 
 
 
プロフィール

Chaamiey

Author:Chaamiey
別名 茶阿弥
男性 熊本県在住
写真は元飼い猫のちゃあみぃ

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