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ここ20年の「独島関連歴史学分野研究」まとめ 1

2000年以後の独島関連歴史学分野研究の成果と今後の課題

ソン・フィヨン(嶺南大学独島研究所研究教授)
嶺南大学独島研究所 『独島研究』 第29号 (2020.12.30) p87

* この論文は、2019年大韓民国教育部と韓国研究財団の支援を受けて実行した研究である(NRF-2019S1A5B8A02103036)

目次
1. はじめに
2. 2000年以後の独島研究の動向
3. 歴史学分野の独島研究の成果と課題
4. 結び

<抄録>
  本稿の課題は、我が国独島研究の全般的な傾向を把握した後、2000年以後約20年間の歴史学分野独島研究の現況と課題を調べることだ。我々の独島研究機関及び関連機関は200余個以上にもなる反面、日本はわずか数個に過ぎない。研究者数もまた我が国が顕著に多くて研究成果も10倍程度多い。それにも拘わらず、日本は研究的な側面から私たちの弱点に割り込んで来ては「竹島(独島)は歴史的にも国際法上でも明白な日本固有の領土であり、現在、韓国が不法占拠している」という歪曲された論理を日本社会で一般化された論理として広めて行きつつある。最近、毎年100編以上も独島関連研究成果が生まれていても、色々な争点にわたって日本の歪曲主張と虚構性を明瞭に無力化させていない
  まず、我が国の独島研究は、2000年以後日本政府が主張する「固有領土論」を概ね否定する研究成果を持たらした。これは、日本国内の良心的な学者による研究の影響と、最近、日本の史料を基礎とする研究が増えた影響だと言えよう。二番目に、独島領有権問題と関連して、日本外務省の「竹島問題を理解するための10のポイント」の主張に対して明快に批判する根拠を作ることができていない。これは、日本の論理がますます巧妙に盲点を補完している部分もあるが、歴史的、地理的、国際法的に明確に無力化する論理を完成する必要がある。三番目に、独島研究における歴史学的部分に限定してみれば、安龍福事件と1905年の独島編入時期など特定の争点分野にだけ集中している。日本の論理の不当性と日本が主張する「固有領土論」と「無主地先占論」の虚構性を立証するためには、1905年以前の我々の独島実効支配の証拠をより実証的なものとして捜し出さなければならないだろう。四番目に、多くの新しい研究が活発に進行しているにも関わらず、相変らず今なお残る先行研究の無分別な引用と既存の研究を踏襲する問題を指摘せざるを得ない。多くの研究が相変らず先学の二番煎じ、三番煎じに依存していた点は自省しなければならない部分であり、かえって先学の限界を克服する新しい研究が必要な時点というべきだろう。
  これは短期的成果主義と量的尺度で評価する我々の研究風土の責任も少なくないが、少なくとも民族の自尊心が関わった独島研究だけは、重言・復言と二番煎じ、三番煎じから抜け出して新しい研究を指向しなければならない。既存の研究成果を修辞だけ変えて重ねて言ったり、原史料解釈の無分別な引用と推測性の分析は止揚しなければならないだろう。

1. はじめに
  去る2017年3月31日、日本の文部科学省は初・中学校学習指導要領改定版を確定・告示し、2018年3月30日には高等学校学習指導要領改定版を発表(注1)して、日本の小中高全ての社会科教科書で独島に対する領有権主張を明示して教えるように義務化した。


(注1)教科書の執筆及び教授に対する学習指導要領の細部指針書となる学習指導要領解説書の改訂版は、小中学校用が2017年7月に、高等学校用が2018年7月に告示された。

  既に2020年から独島(竹島)は「日本固有の領土」、「韓国が不法占拠」していて、その解決のために日本は「平和的解決」のために努力しているという内容を入れた小学校社会科教科書を学校教育の現場で使っていて、2022年以後は小中高全てで領土教育を受けることになる。このような誤った日本の領土教育が本格化して、「独島領土主権」をめぐる真実ゲームで我々独島研究者が明らかにしなければならない「独島の真実」はより一層多様化している感じだ。何よりも、2005年2月22日、日本島根県の「竹島の日」制定(注2)と「竹島問題研究会」の発足、2008年2月日本外務省ホームページに「竹島問題を理解するための10のポイント」の掲載(注3)以後、韓日両国の独島に対する攻防が熾烈になって独島関連研究の成果も注目する程増加した。

(注2) 島根県の「竹島の日」は、2005年3月16日に島根県条例で制定された。
(注3)この「10のポイント」は2014年3月から「竹島-なぜ日本の領土なのかがハッキリ分かる竹島問題10のポイント」に改正された。 (https://www.mofa.go.jp/mofaj/area/takeshima/index.html)

  この二つの事件とかみ合わさって、日本の史料を通じて分析する研究が少しずつ進み始め、難解な日本古文書を変易して出版する作業も旺盛に増えた。特に、「昔から日本は独島を認知していたが、韓国は独島を認知したという根拠がない」、「17世紀中盤に日本は独島に対する領有権を確立した」とする「固有領土論」を日本政府の公式立場とする中、このような「固有領土論」を無力化する歴史学的研究が本格化し始めた。このような過程の中で、我が国独島研究の歴史学的接近は量的にも質的にも大きく成長したということができる。
  本稿の課題は去る2000年以後の歴史学分野独島研究の成果を検討することであるから、ここでは、まず我が国独島研究の全般的な傾向を把握した後、2000年以後約20年間の歴史学分野独島研究の現況と課題を調べることにする。その後、我が国独島研究の当面の課題と今後の方向に対して若干の指摘を付け加えようと思う。独島関連の研究のうち人文科学的分野は大きく歴史学分野、地理学分野、国際法分野、独島教育分野等に大別されるが、筆者に与えられた「歴史学分野」を中心に関連研究の傾向を検討しようと思う。そして、歴史学分野の研究を①「鬱陵島争界」及び「竹島渡海禁止令」を前後した近世時期の研究、②近代明治政府の官撰史料関連研究、③「大韓帝国勅令41号」及び「島根県告示第40号」関連研究、④海図及び水路誌関連の研究など、争点になる研究イシュー(注4)を中心に大別して検討しようと思う。
  これまで独島研究に関して研究史的整理をしたものとしては、ハン・チョルホ(2007(a)、2007(b))、キム・ビョンウ(2011(c))、イ・ソンファン(2014(d))、朴炳渉(2014(e))、キム・ビョンリョル(2015(f))、ソン・フィヨン(2015(g))、キム・ヨンス(2016(h))、キム・ビョンリョル(2016(i))、ホ・ヨンラン(2005(j))などがある(注5)。ここで(d)(e)(g)は日本学界の研究動向を扱っていて、(b)と(c)は明治時期の独島研究の争点及び安龍福研究の争点に限定している。また(f)(i)(j)は、主に2009年以前の独島研究の全般的動向を展望しているが、(i)では歴史学、国際法学、地図学分野にわたって分析して既存の研究の問題点と今後の研究方向を提示している。特に研究機関の業務分担と学際間共同研究の必要性を提言している(注6)。

(注4) ここでは安龍福事件以前、すなわち古代から「鬱陵島争界」以前の時期に関する独島研究は大きな争点材料がないという点から、解放以後「サンフランシスコ講和条約」が締結される前後の時期の独島研究は、比較的至近の現代史的部分であり国際法的争点が主をなす時期という点から、取り扱わないことにする。
(注5) (a)ハン・チョルホ(2007) 「独島に関する歴史学界の時期別研究動向」 『韓国近現代史研究』40 (韓国近現代学会) pp.200-221、(b)ハン・チョルホ(2007) 「明治期日本の独島政策と認識に対する研究の争点と課題」 『韓国史学報』28 (高麗史学会) pp.319-352、(c)キム・ビョンウ(2011) 「安龍福研究の現況と課題」 『慶州史学』34 pp.73-116、(d)イ・ソンファン(2014) 「日本の独島関連研究の新しい動向と分析」 『日本文化研究』49 (東アジア日本学会) pp.307-325、(e)朴炳渉(2014) 「2000年以後独島関連日本学界の歴史学研究」 『日本文化研究』49 (東アジア日本学会) pp.113-146、(f)キム・ビョンリョル(2015) 「光復(解放)以後の我が国独島研究史検討」 『独島研究ジャーナル』33 (韓国海洋水産開発院) pp.2-8、(g)ソン・フィヨン(2015) 「光復(解放)以後の日本の独島研究史検討」 『独島研究ジャーナル』33 (韓国海洋水産開発院) pp.25-32、(h)キム・ヨンス(2016) 「近代独島含む海洋関連歴史分野の成果と限界」 『東北アジア歴史論叢』 53 (東北アジア歴史財団) pp.291-314、(i)キム・ビョンリョル(2016) 「独島関連問題研究のための一提言」 『領土海洋研究』11 (東北アジア歴史財団) pp.6-32、(j)ホ・ヨンラン(2005) 「独島領有権問題の現況と展望」、イ・ソグ編 『独島紛争の国際法的理解』 (ハクヨン社)
(注6) 前掲 キム・ビョンリョル(2016) pp.17-24

  本稿と関連した歴史学分野の独島研究を取り扱っているものとして、(a)(ハン・チョルホ)と(g)(キム・ヨンス)があるが、(a)の場合、歴史学分野の独島研究動向を解放以後当時の時点まで大きく4つの時期(胎動期、関心期、高調期、拡散期)に分けて考察していて、(g)は独島を含む海洋探査関連歴史研究の成果を整理している。歴史学的分野の独島研究が2000年以後量的に注目すべきほど成長したことと、特に2010年以後、質的にも相当部分シフトしているので、本稿では(a)と(g)の研究に留意しつつ、独島研究の主な成果を争点別に整理することにする。



<コメント>
 何を言うつもりか知らないが、本文の翻訳をしていると、とにかく退屈です。ついYouTubeの方に行ってしまう。




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